昨今のはげしい技術革新のなかで,特にコンピューター技術の進歩には,
めざましいものがあります。
このためコンピューター・グラフィックによるパースの制作が年々盛んになる傾向にあります。
しかし,また感性の時代と言われていて,
その作品がアートの名に耐え得るようなパース技術もますます大切に思います。
透明水彩で描く建築パースを紹介するために,
表現技術の制作過程を,思いつくまま記述します。
作品の打合せは建築設計者及び各デザイナーなどの設計意図を的確に把捉し,
作品をどのように表現したいか検討します。
アングルの決定は,頭の中で立体的に創作し,
また同時にその場でイメージスケッチを描きながら話し合います。
図面に基き正確な透視図をトレシングペーパーに描きます。
透視図の中に,人間,樹木,車などを視点の高さに合わせて描き入れます。
この状態で青図に何杖か撮って,各設計者側と打合せます。
この時点で,全体の再チェックをしながら,材料や色を最終的に決定し,
それに従い作品をつくります。
インクは,カラーインク及び黒インクを使用します。
素材の表現をリアルにするため,
素材に合せた(大理石,タイル,木目,布地など)カラーインク作りが必要です。
インキングが終った状態で,全体の40%の出来上がりを感じます。
黒インクは,アウトラインに使います。
透明水彩絵具は,非常にデリケートな絵具であり,その性質をよく知ることが必要です。
絵具の性質は,植物性・鉱物性に分かれていますが,
うまく組合せて混ぜることにより微妙な色彩が生まれます。
茶系は鉱物性が多く,赤・青・緑系は植物性が主で,
ウィンザーニュートン(イギリス製)のローズマダーなどは,花の香りがします。
ウィンザーニュートンの水彩絵の具は,発色と水彩紙へののりがよいです。
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